画家が生涯描きつづけた詩人の主題。そこに託したメッセージとは何か。 ギュスターヴ・モロー(1826-98)が、1860年代から晩年にかけて制作した6つの作品を対象に生成過程を分析し、詩人イメージがいかに形成され変容していったかを明らかにする。19世紀後半、新しい芸術の担い手たちが次々に登場する時代、新しい歴史画を模索したモローは、独自の図像を生み出していった。 序論  第一章 インスピレーションの寓意──「ヘシオドス」テーマの変奏 第二章 哀悼の神話──新しい神話画としての《オルフェウス》 第三章 オリエント幻想──《聖なる象》の異国趣味 第四章 詩想の喪失──《人類の生》の二つのヴァージョン 第五章 浄化と再生──《ユピテルとセメレ》の逸脱 第六章 甦る竪琴──《死せる竪琴》と終末のヴィジョン 結論 あとがき 文献一覧/図版一覧/索引

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