
愛育養護学校で永年,障碍をもつ子どもたちとかかわってきた著者が,その体験の中で気づき観察してきたことを夫妻の対談を通して振り返る。障碍をもつ子どもへの出会いとかかわりから特別な発見は数多いが,また,普通の保育へ繋がるものも多く,その解説には独特のものがある。実践者,研究者としてどちらにも造詣の深い著者が自身のフィールドから 「保育の奥なる世界」を興味深く取りあげている。 序 章 第1章 歩くこと 1 S君は見通しをもって歩いた 2 歩きはじめのドラマから 3 指に掴まって歩く 4 いろいろな歩き方の子どもとその心 第2章 手を使うこと 1 手を使うことの意味 2 手が表現するもの 3 さまざまな手に出会って 4 手を使うこと・遊び、描き、造る 5 手放さないということ 6 手が語ることば 7 手を使う、マヒのある子の成長 第3章 見ること 1 見ることには距離が必要 2 子どもが見ているものを一緒に見て楽しむこと 3 メガネ・鏡 ちょっと立ち止まって 第4章 聴くこと 1 子どもの聴き方 2 子どもには大人の話が聞こえている 3 音楽によって開かれるもの 第5章 遊びが伝えてくれること 1 言葉がなくても遊びの中で思いは通じる 2 電車遊びから水遊びへ 3 水 - なぜこんなにも水遊びが好きなのか 4 大気・天への憧れ 5 高いところに登る子ども 6 自分の居場所を探す 第6章 言葉のない子のコミュニケーションと遊び 1 S子さんの場合 2 N君の場合 第7章 この子と生きるうえで大切にしてきたこと 第8章 別 れ おわりに
- ISBN:
- 9784903355122