
小児がん経験者にとって患者会は貴重な社会資源の一つである。本書は日本国内外のがん・小児がん経験者の患者会活動を分析し、経験者が患者会へ参加するプロセスについて質的・量的に探索的研究を行い、経験者が患者会へ円滑に参加できる方策について検討する。 はじめに 序章 第1節 本研究の背景 第2節 本研究の目的と意義、用語の定義および射程 第3節 本書の構成 第1章 日本国内の小児がん経験者の会の概要ーー現状と位置づけおよび展望 第1節 セルフヘルプ・グループ、サポートグループの定義 第2節 セルフヘルプ・グループの機能 第3節 日本の小児がん経験者の会の現状 第4節 日本国外での小児がん経験者の取り組み 第5節 考察 第6節 結論 第2章 日本におけるがん患者会の研究の動向と理論枠組みの提示 第1節 がん患者らが患者会の存在を知ったきっかけと参加動機 第2節 がん患者らの患者会の設立と運営の方法 第3節 がん患者らが患者会へ参加することで得られる効果 第4節 小児がんに関する患者会の研究の動向 第5節 自助グループへの参加・不参加に影響する要因 第6節 本研究における理論枠組み 第3章 小児がん経験者が会へ参加するプロセスに関するインタビュー調査 第1節 インタビュー調査の枠組み 第2節 会Xに参加するまでのプロセスの把握 第3節 小児がん経験者が考える会に参加する理想的なプロセスの把握 第4節 会に関心がありながらも参加できないでいる場合の考えられる理由と支援策の把握 第5節 小児がん経験者の集まりや親の会へ参加する背景そして期待と恐れ 第6節 考察 第7節 結論 第4章 小児がん経験者が会へ参加するプロセスに関する質問紙調査 第1節 質問紙調査の枠組み 第2節 回収率と回答者の属性 第3節 実際に会参加に至ったプロセスと理想のプロセス 第4節 会へ参加する目的と参加する際の困りごとや不安、ためらい 第5節 小児がん経験者が参加しやすいと思う開催方式、メンバー構成 第6節 会の活動に関する経験者の考え 第7節 考察 第8節 結論 終章 総合考察と結論 第1節 小児がん経験者が会へ参加するまでのプロセス 第2節 小児がん経験者が会へ参加する意義と会設置の必要性 第3節 小児がん経験者が会へ円滑に参加できるようにするための方策に関する提言 第4節 結論 おわりに 文献
- ISBN:
- 9784750353821