
「もしも知性が線を引こうとするなら、思考はその線を越えて進もうとするだろう。理性が形式を司り、世界の至るところに仕切りを作ろうとするなら、思考は内容に沈潜し、実質の深奥に潜行する」──。法・制度、精神・身体、言語から、食、性、死、そして、生命の進化まで、既知の限界から未知の創出へ、思考を自由に駆動させる大胆不敵でユニークな哲学書の誕生。 序 サドッホ、それは祭壇の贄か、さもなければ中性子星に糞を垂れる夢である 1 内在仮面かく語りき 一日目 訪問者 二日目 懊悩の人 三日目 困却者 四日目 討議者たちと道化 五日目 仮面の人 2 言語の流体力学──指令語の射程について 1 空隙から誰ともしれぬ者の呟きが…… 2 地表を這う波動 3 シーニュの力学──中島らも曰く、「たとえば言葉というのはひとつの呪いだ」 4 残酷の演劇と幼生の夢 3 ペニュルティエーム 1 「少年」 2 ペニュルティエーム 3 内在性 4 セックス 1 「力」への意志 1 偶然の肯定への第一歩 2 系統樹を措定しうる世界 3 非平衡系の倫理学 4 発生の場──多細胞化とロバスト性 5 力の合成──膜とフォールディング 6 速度の限界域──感染と自己 7 性──生存と変異の蝶番 2 食、性、死 1 食と生殖の起源 2 死のプログラムについて 3 二つの死と内在性ウイルス遺伝子 3 構造と倒錯 1 退化の真実 2 世界の構造 3 婚姻──制度に覆われた自然 4 欲望と倒錯 4 I am a bird now 1 アダムの肋骨 2 ノアの方舟 3 地の獣、天の鳥 初出一覧
- ISBN:
- 9784588130328