
髪結いを生業とする華弥は、亡き母による婚前契約から、梅景斎に嫁いだ。梅之宮家は人の身に異能を宿す現人神が住まう家。華弥は神様の専属髪結い師として、腕を振るうことになったのだった。 初夏の帝都。華弥の主人の美幸が通う女学校で、色恋を占う『狐狗狸さん』が流行する。だがなぜか『狐狗狸さん』は怪異となって、令嬢たちに悪影響を及ぼしていた。華弥も巻き込まれ、怪異の力で斎の過去を垣間見てしまう。そこで華弥は、契約された夫婦でしかない斎を、大切な人として想い始めている自分に気がついて……? 目次 序章 一章 髪結い乙女、恋に惑う 二章 髪結い乙女、乞い悼む 三章 髪結い乙女、希う 四章 髪結い乙女、恋い初める 五章 髪結い乙女、恋煩う 六章 髪結い乙女、貢する 終章
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- 9784040752198