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西洋中世彫刻の代表作、ドイツ・ゴシックの頂点をなすバンベルク大聖堂彫刻群。本書は、《聖母マリア像》を中心にすえ、旧約聖書『雅歌』註解の真髄である「花嫁神秘主義」を根幹として検証することで、この著名な作品群をめぐる長い研究史に新たな説を書き加える。様式史のみならず、同時代の聖書解釈や受容、教会と宮廷文化の関係性、歴史的・政治的背景などから、聖堂全体に重層的に織り込まれた一連の壮大なイメージ・プログラムを読み解いていく。 ■序章 ■第1章 バンベルク大聖堂彫刻群成立の歴史的背景 1 大聖堂の建立と再建 -聖母マリア崇敬との関連において 2 ドイツ・ゴシックの女性像としての《聖母マリア像》の様式的考察 ■第2章 愛の思想と『雅歌』の花嫁神秘主義 1 『雅歌』註解と花嫁神秘主義 2 キリスト教美術の中の『雅歌』 3 『雅歌』と騎士の宮廷文化 4 都市バンベルクとその周辺における花嫁神秘主義 5 彫刻群成立 ─フランス・ゴシック彫刻群の影響 ■第3章 バンベルク大聖堂扉口彫刻群 1 「君侯の門」 2 「慈悲の門」 3 「アダムの門」 ■第4章 バンベルク大聖堂聖ゲオルギウス東内陣北障壁彫刻群(1)-花嫁としての聖母マリアの戴冠 1 受胎告知 2 「聖母戴冠」のプログラム 3 聖クニグンデ史料からみる花嫁としての戴冠 4 バンベルク大聖堂以降の「聖母戴冠」像 ■第5章 バンベルク大聖堂聖ゲオルギウス東内陣北障壁彫刻群(2)-花婿としての神聖君主の騎手キリスト 1 聖なる騎馬像と花嫁神秘主義 2 《騎馬像》とビザンティンの神聖皇帝の表象 ー図像的要因 3 《騎馬像》とフリードリヒ二世 ー政治的・歴史的背景から  ■結

Price¥4,620
出版情報三元社仲間絢

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