
ブルセラブームを契機に批判を受け、1990年代以降に学校現場から姿を消したブルマーは、なぜ60年代に一気に広がり、30年間も定着・継続したのか。資料探索や学校体育団体・企業への聞き取り調査から、普及のプロセスと戦後日本の女性観の変容を明らかにする。 はじめに 第1章 ブルマーの謎と来歴 1 ブルマーの謎 2 ブルマーの日本への導入と変容 第2章 密着型ブルマーの普及と風説 1 密着型ブルマーの普及速度 2 普及と消滅に関する諸説とその検討 第3章 中体連とブルマー 1 暗中模索 2 推薦と協力金 3 中学校体育連盟 第4章 全国中体連の設立と変貌 1 都道府県中体連の設立 2 文部省のやり方 3 スポーツ大日本派 4 敗戦後の期待と落胆 5 全国中体連の誕生 6 オリンピックの東京開催決定 7 すべてはオリンピックのために 8 東京大会の屈辱 第5章 密着型ブルマーの普及過程 1 奇策 2 営業努力と信頼関係 第6章 密着型ブルマー受容の文化的素地 1 女子身体観の変容 2 スカートの下のブルマー 第7章 密着型ブルマーの消滅過程 1 性的シンボルとしてのブルマー 2 セクハラ概念の浸透 3 代替物の発見 第8章 ブルマーの時代 1 三十年間への疑問 2 シンガポール日本人学校のブルマー強制問題再考 3 純潔教育の心情 4 「女子学生亡国論」の心情 5 道徳としてのブルマー 参考文献一覧 あとがき
- ISBN:
- 9784787234100