真っ白な記憶のページに、 あなたとの時間が刻まれてゆく。 ああ、自分の名字すら思い出せない。わたしはいったい誰なの? 記憶を失ったリギアがたどり着いたのは、荒れ野にぽつんと立つ屋敷。 当主のエイブリーは医師で、親切に面倒を見てくれたが、 近くに住む彼の従兄弟ロバートははなから彼女を疑ってかかる。 記憶喪失と偽って財産を狙う女狐め! ロバートは意地悪な秘書とともにリギアに冷たく当たった。 つらい、もうここにはいられない……。 リギアがいたたまれない思いをしていたある日、 ロバートの愛犬を助けたことで、彼の態度が和らいだ。 そして雨宿りで寄った彼の家で、ついに記憶の扉が……。 ハーレクイン黎明期を支え、品格のあるクラシックな物語を生んだ不世出の作家ヴァイオレット・ウィンズピア。本作は天使のようなエイブリーと悪魔のようなロバートに挟まれ、惹かれてはいけないほうに惹かれて翻弄されるヒロイン、リギアの耐え忍ぶ恋物語です。

Price¥740

Related products

See all products