
圧倒的な情報量と存在感から抜群の知名度と影響力を誇る結婚情報誌『ゼクシィ』。 デジタル社会、雑誌不況といわれる現在においても紙の雑誌が売れ続け、「ゼクシィ=結婚」という記号を成立させるほどの社会的認知度を獲得し、コロナ禍による不況を経た後もブライダル業界から絶対的信頼を寄せられている。『ゼクシィ』は、いかにして「結婚式のバイブル」となったのか。 そして、誌上で描かれる「花嫁」のイメージはどのように変化してきたのか。 業界では常に「ひとり勝ち」といわれる『ゼクシィ』の絶対的地位を支える「ゼクシィ神話」成立の秘密と、恋愛情報雑誌としてスタートした『ゼクシィ』がブライダル情報に特化し、幾多の可能性のなかから花嫁たちをそれぞれの結婚式へと送り出す「プラットフォーム型雑誌」になるまでのメディア史を、同類他誌や地方版、海外版、ウェブサイトなどと比較しながら多角的に分析する。 目次 プロローグ 『ゼクシィ』の不思議 序 章 『ゼクシィ』研究の射程 第1章 『ゼクシィ』前史ーー専門誌なき時代の結婚式と結婚情報 第2章 『ゼクシィ』の誕生ーー1990年代のマニュアル本における「新妻」の前景化 第3章 『ゼクシィ』の進化ーー21世紀の「結婚バイブル」と「ヒロイン」の再解釈 第4章 「九州ゼクシィ」のケーススタディーーー細分化から統合へ 第5章 「大人ゼクシィ」の登場ーー30代という節目の構築 第6章 「ゼクシィnet」--雑誌の補助役と受け皿になるワケ 第7章 海外ゼクシィ『大衆皆喜』--中国における結婚情報誌の末路 終章 花嫁たちのプラットフォーム あとがき 参考文献一覧 関連年表
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- 9784422210216