複数の観点を同時並行的に駆使しながら行われるベテランの心理アセスメントの妙技を可視化し、スーパーヴァイザーが横にいるような感覚で身につけていくことができるワークブック。来談者一人ひとりが抱える問題・症状の背景や意味を丁寧に検討できるようになることを目標に、心理アセスメントを6つのステップに分けて、Q&Aなど工夫を凝らした解説や想定事例を用いた実践的なワークを通して具体的に学んでいく。 ◎目次 力動的な心理アセスメントのすすめ  力動的な心理アセスメントとは  心理臨床家に要請されるアセスメントの実際  継続的な力動的心理面接のための力動的アセスメント  本格的な力動的心理アセスメント過程  収集した情報を有効に機能させるために必要な訓練  どうして私たちは力動的アセスメントを勧めるのか?  おわりに 本書で扱う力動的な心理アセスメント  力動的な心理アセスメントのプロセス(本書の構成)  力動的な心理アセスメントに必要な2つの観点──ask的観点とlisten的観点  学習ガイド ■ステップ1 情報収集 ask的観点とlisten的観点による情報収集 ask的観点による情報収集  1. ask的観点による聴取(収集)項目  2. ask的観点による訊き方 listen的観点による情報収集  1. listen的観点による聴き方  2. listen的観点による聴取項目ごとの聴き方 観察による情報収集 ■想定事例 ■ステップ2 情報整理 情報整理とは 情報整理の4つの枠組み  1. 動機づけ  2. 顕在的な主訴(自覚的な問題・症状・訴え・困っていること)  3. 家族と生い立ち  4. 面接中の語り方 ■ステップ3 評価 個人のものの見方・考え方・感じ方・振る舞い方を評価する「5つの視点」  1. 知的能力  2. 現実検討力  3. 感情の調整  4. 対象関係  5. アイデンティティ 適応的な側面と不適応的な側面の整理とパーソナリティ構造の水準の評価  1. 適応的な側面と不適応的な側面の整理  2. パーソナリティ構造の水準(病態水準)の評価 ■ステップ4 潜在的な課題の探索 潜在的な課題とは 潜在的な課題の探索  1. 顕在的な主訴の反復  2. 家族との課題・ライフサイクル上の課題  3. その人特有の体験の仕方  4. 面接者との関係性  5. 潜在的な課題の理解度・自覚の深さ 見立ての定式化の仮説と今後の見通しの例 ■ステップ5 受理判断 受理判断のための3つの吟味事項  1. 問題点の深刻さの程度  2. 心理面接の見通し  3. 介入方法 受理判断 ■ステップ6 フィードバック フィードバックで伝える内容の深さの検討 フィードバックの手順  1. 本人が意識している問題(顕在的な主訴)  2. 本人があまり意識していない課題(潜在的な課題)  3. 受理判断の結果(受理・条件付き受理・不受理)とその理由  4. 面接目標・介入方法 ■想定事例 フィードバック例 引用・参考文献 索引 編者あとがき 付録

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