「ようこそ、婚約者殿」そう言って恵茉を迎えたのは、狐面で顔を隠した青年だったーー。  祖父を亡くした恵茉は、言いつけに従い訪れた代官山の屋敷で、律と出会う。彼は婚約者であると同時に、祖父が菓子を納めていた店の主でもあるというのだが。 (菓子店ではなく、画廊を経営?)  律の画廊には、怪奇現象を起こす絵の相談が寄せられる。それを解決する菓子作りの力が、祖父から恵茉へ継がれているようで……。  心の傷と、秘密を抱え、絵に込められた思い出を解きほぐす、二人の恋愛ファンタジー。 目次 プロローグ 一・夏の宵待ちとガレット 二・恋する画家と二枚の絵 三・縁を結ぶ萩と牡丹 四・ゆびさき宿りの娘と蘇る絵 五・ゆびさき宿りの娘と顔の見えない旦那様 エピローグ あとがき

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